出雲キャンパス・看護栄養学部 健康栄養学科
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4年間の学びで地域に貢献できる
管理栄養士に
健康栄養学科は、「管理栄養士」を養成する学科です。管理栄養士は、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格です。病気の方や健康な方に対し、それぞれに合わせた栄養指導や給食管理、栄養管理を行う仕事です。 管理栄養士は、医療施設、老人福祉施設、児童福祉施設をはじめ、小・中学校や社員食堂、行政などの幅広い職場で「食の専門家」として人々の健康をサポートしています。
健康栄養学科は、これまで60年間にわたり島根県で栄養士を養成し、地域に根ざした活動を行ってきました。平成30年度から、出雲キャンパスへと移転し、新たに4年制の管理栄養士養成施設である、看護栄養学部健康栄養学科としてとしてスタートしました。より高度で充実した施設とカリキュラムにより「食」を通じて地域の健康づくりに貢献できる優秀な人材を育成して行きます。
INDEX
教員メッセージ
島根県立大学出雲キャンパス
健康栄養学科長
直良 博之
健康栄養学科は令和4年3月に管理栄養士*としての最初の卒業生を送りだす新しく若い学科です。その一方で昭和21年から,島根県内で栄養士を養成してきた伝統を引き継いでいる学科でもあります。食を通じて人々の健康づくりに貢献する人材は,これまでも,またこれからも多くの職場で必要とされています。
食に関わる新しいダイエット(減量)法や健康法などが,いろいろな媒体を通じて報じられていますね。その中には,場合によっては健康を損ねるものも含まれています。それらを自分の頭で考え判断するための基盤としての「学問」を,大学での勉強を通じて,ぜひ身につけて欲しいと思っています。健康栄養学科で学ぶさまざまな講義や実習の背景には,必ずそれぞれの基盤となる学問体系があります。新しいアイデアや試みは科学的な手法で評価・検証された後,それぞれの学問体系の一部として積み重ねられて行きます。まずはそれらの基礎をしっかりと身につけた上で,みなさんそれぞれの個性や特性を活かした管理栄養士として,世のため,人のため,そして自分のために活躍して欲しいと思っております。
*卒業すると管理栄養士国家試験受験資格が与えられます。その後国家試験に合格することにより管理栄養士の資格を得ることができます。
特色ある授業紹介
一般教養
「外国語」、「自然と情報科学」、「社会と生活」、「文化と医療」の4領域からなる科目により、幅広く基礎的な知識や考え方を身につけるとともに、市民に必要とされる教養を修得します。
基礎栄養学
栄養の基本的概念と意義について学ぶとともに、栄養素等の生体内での働きについて学習し、人の健康の保持・増進、疫病予防・治療における栄養の役割について理解を深め、栄養ケアマネジメントに必要な基礎的知識と技術を修得します。
専門基礎分野
「社会・環境と健康」「人体の構造と機能及び疫病の成り立ち」「食べ物と健康」の3領域から構成し、専門分野を学ぶための基礎となる知識と技術を修得するとともに、管理栄養士として必要な思考力や分析力を身につけます。
栄養教育論
栄養教育の意義と目的を理解するとともに、栄養教育に必要な理論と技術等を学び、対象に応じた栄養教育を実践的に展開できる能力を身につけます。
応用栄養学
ライフステージや運動、ストレス、特殊環境条件等、対象者の身体特性を理解し、それに基づく栄養管理を実践できる能力を身につけます。
臨床栄養学
医療・介護・福祉における臨床栄養の意義と目的を理解し、医療・介護・福祉の場における栄養管理を、関連職種と連携して実践する力を身につけます。
公衆栄養学・公衆衛生学
国や都道府県の統計資料を用いて、地域における食生活に関連する健康課題を抽出し、健康増進、疾病予防のための公衆栄養アセスメントの基礎を修得します。
また、食事および生活習を把握するための調査手法の習得および集団や地域の特性に合わせた公衆栄養活動を実践するための基礎を修得します。
給食経営管理論
給食対象者の栄養・食事管理を多方面からマネジメントし、その結果を分析する能力と、給食の効果的な運営や適切な経営の手法を身につけます。
総合演習
管理栄養士の専門性を理解し、管理栄養士として、「栄養の指導」ができるよう総合的な能力を養います。臨地実習の事前事後指導を通じて、実践の場での課題発見、解決できる力を育成するとともに、これまでに学んだ専門知識と技術を統合し、包括的な視点から、具体的な栄養ケアマネジメントが提案できる総合力を身につけます。
臨地実習
学内で修得した基礎専門および専門分野の各科目の知識・技術を活かす学外実習です。特定給食施設(学校・事業所・福祉施設・病院など)や保健所で、実際の仕事に触れながら課題を発見して解決方法を学び、実践力を養います。臨地実習A(給食経営管理論)では各種給食施設において給食対象者の栄養・食事管理の基となる給食業務を中心に、その効率的な運営方法と給食対象者へのアプローチ手法等を学びます。臨地実習B(臨床栄養学)では上記給食施設の主に医療施設の現場において、給食対象者に対する栄養管理プロセスやチーム医療について学びます。臨地実習C(公衆栄養学)では地域によって異なる健康状態や栄養問題について理解を深め、環境要因を踏まえた栄養教育プログラム計画、公衆衛生改善計画等を学びます。
健康栄養学科にぴったりな人物像
- #自然科学に基づく思考力・分析力や食と健康に関わる学問への興味・熱意をもつ人
- #管理栄養士としての専門知識に基づき、保健・医療・福祉・教育等の分野において社会に貢献しようとする意欲をもつ人
- #地域への関心と人への思いやりをもち、地域社会において関連職種や関係機関と連携して活動するための協調性を備えている人
想定される進路
- 医療の現場、学校給食の現場
- 社員食堂など
- 保健所や市町村保健センターなど行政の場
- 高齢者や障がい者などの福祉施設、 保育所など児童福祉施設
- 研究・教育機関の現場、スポーツクラブやトレーニングセンターなどスポーツの現場
- 食品製造の現場
教育方針
学科の特色
1
○管理栄養士への夢を出雲で。
「管理栄養士になりたい!」ここ出雲でその夢への一歩を踏み出せる環境が整っています。新しい学舎と自然豊かな出雲の地で仲間たちと一緒に学びましょう!
2
○知識だけじゃない連携力を。
看護学科の学生たちと学べるカリキュラムを用意。医療の現場で実際に治療を進めていく際に必要となる、連携力が身につきます。
3
○地域でこそ学べる実践力。
島根県は高齢化が進む課題先進地域。「地域医療」「チーム医療」「在宅医療」を軸に、人の心にもフォーカスしたしなやかな実践力を身につけます。
育成する人材像
看護栄養学部 健康栄養学科では、次の3つの観点から「自ら考え行動できる、視野の広い専門職業人」を育成します。
1
管理栄養士として療養者に対し、高度の専門的知識・技術を要する健康の保持増進のための栄養の指導を行うことのできる人材。
2
栄養学・健康科学など関連する諸科学に基づく判断力を持ち、管理栄養士・栄養士の倫理綱領を基盤として、関連職種と連携して協働できる人材。
3
地域の特性と健康課題を明らかにし、地域の健康づくり及び公衆衛生の改善に参画できる人材。
カリキュラム・ポリシーとディプロマ・ポリシー
健康栄養学科が育成する人材像は、「自ら考え行動できる、視野の広い専門職業人」であり、具体的には次のとおりです。
-
管理栄養士に必要とされる高度な専門知識を身につけている
-
世界及び地域における多様な風土や食文化と健康との関わりについて理解できる
-
地域の人々との関わりを通じて地域の特性と健康課題を明らかにし、
課題解決に向けて創造的に行動できる人材
入学者選抜方針(アドミッションポリシー)
健康栄養学科への入学を目指す人には、以下の能力や特性を備えた人を求めます。
- ① 豊かな人間性を備え、栄養学に関心がある人
- ② 人々の健康に関する分野で、何事にも前向きに挑戦する意欲がある人
- ③ 保健・医療・福祉・教育等の分野を学ぶ上で、必要な学習能力を備えている人
-
自然科学に基づく思考力・分析力や食と健康に関わる学問への興味・熱意をもつ人
-
管理栄養士としての専門知識に基づき、保健・医療・福祉・教育等の分野において
社会に貢献しようとする意欲をもつ人 -
地域への関心と人への思いやりをもち、地域社会において関連職種や関係機関と連携して
活動するための協調性を備えている人
教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー)
市民的教養を涵養するとともに、栄養学の基礎的な知識・技術を修得し、科学的かつ倫理的な判断に基づく実践能力を有した専門職業人を育成するために、教育課程には以下5点の特色を持たせています。
- ① 市民的教養と多様な価値観を認める豊かな人間性を涵養するとともに、看護学や栄養学の基盤となる人間を深く理解するための科目群を設けています。
- ② 島根県で暮らす人々の生活と健康課題を理解し、課題解決・地域創成のための創造的な思考と参画力を修得するために、地域に赴くフィールドワークや実習を系統的に配置しています。
- ③ 人々に質の高い保健・医療・福祉サービスを提供する上で不可欠な多職種連携ができる基盤を形成するために、看護学科と健康栄養学科双方の学生がそれぞれの専門性を理解し学び合うことができる科目群を設けています。
- ④ 看護学・栄養学それぞれの基礎的な知識・技術を修得し実践能力を高めるために、基礎的な科目から応用発展的な科目を系統的に配置しています。
- ⑤ 変化する社会情勢に対応できる専門職であり続けるために、フィールドワーク・演習・実験・実習などの体験型学習を通して主体性や自己研鑽する力を育む学修機会を段階的に設けています。
-
市民としての教養の修得及び実践力の育成
-
管理栄養士に必要とされる専門性及び実践力の育成
-
関連職種連携に必要とされる能力及び職業倫理に基づく実践力の育成
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地域の栄養改善のための実践力の育成
修了要件に関する方針(ディプロマポリシー)
健康栄養学科では、所定の期間在学し、所定の単位を修得することで、以下の要件を満たしたと認められる学生に対し、学士(栄養学)の学位を授与する。
-
管理栄養士に必要とされる高度な専門知識を身につけている
-
世界及び地域における多様な風土や食文化と健康との関わりについて理解できる
-
健常者及び傷病者に対し、科学的根拠に基づく適切な栄養管理・栄養療法を行うことができる
-
保健・医療・福祉・教育等の分野における関連職種との効率的な連携や
適切なコミュニケーションをとることができる -
専門的な情報を効率よく収集し、科学的な根拠に基づいて分析し、
その結果を適切に表現することができる -
対象者の特性やライフステージに合致した適切な栄養教育ができる
-
管理栄養士としての職業倫理に基づいた責任ある行動をとることができる