令和元年度 看護連携型ユニフィケーション事業 学習会を開催しました(2)
令和元年度 看護連携型ユニフィケーション事業 学習会を開催しました(2)
ナラティヴの手法を用いて看護を言語化することにより、自分の行っている看護の素晴らしさに気づき仕事に対するモチベーションの向上に繋がるように、また、他者の看護を認め合うことでより良い職場環境になることを目的として令和元年7月1日(火)に島根県立中央病院でユニフィケーション学習会を開催しました。
担当は、島根県立大学出雲キャンパス 梶谷みゆき教授と島根県立中央病院看護局のユニフィケーション事業協議会メンバーの3人でした。テーマは「ナラティヴ研修会~あなたの看護、語ってみませんか?~」で、研修参加者は、県立中央病院の臨床経験5年目以上の看護師・助産師10名でした。 最初に梶谷教授により「ナラティヴとは」「看護実践にナラティヴが何故必要か?」について講義を受け、その後、2グループに分かれてグループワークをおこないました。グループ討議では、まず、事例共有を40分程度、看護の意味を考え臨床知にしていく作業30分程度で行いました。1グループは、リハビリ中の患児の母親との関わりで、リハビリを拒否する患児に対し、母親は「なんでリハビリせんの?」と表情硬く思い詰めた様子があった際、「少しお話ししませんか」と看護師から声をかけ、母の思いを傾聴した場面でした。「ストレスが溜まっていた母親の気持ちを表出させてあげることができた」「母親の態度、表情をキャッチできた」などから『「少しお話しませんか?」一言で始まる家族看護』と言語化しました。2グループは、60歳男性患者との関わりで、過去に点滴の差し替えに失敗し、3回目に成功、2年後に再会した際には、自分を覚えてくれていて、声をかけてもらえた場面でした。「看護師の一生懸命さが相手に伝わった」「目の前のことだけに集中している姿に心を打たれた」などから『一人の患者さんに向き合う看護』と言語化しました。
1回目の研修で、初めは緊張もありましたが、事例提供者からは「日々の業務でいっぱいで、自身の看護を振り返る機会がなかったが、事例を共有し、色々な角度から振り返ることができ貴重な体験だった。」また他の参加者からも、「ゆっくり言葉で表現できる機会がもて楽しかった。」などの意見があり満足度の高い研修となりました。