令和元年度 看護連携型ユニフィケーション事業 学習会を開催しました(4)

令和元年度 看護連携型ユニフィケーション事業 学習会を開催しました(4)

 ナラティヴの手法を用いて看護を言語化する「ナラティヴ研修会~あなたの看護、語ってみませんか?~」の第2回目を令和元年8月20日(火)に島根県立中央病院で開催しました。
 担当は、1回目と同様に島根県立大学出雲キャンパス 梶谷みゆき教授と島根県立中央病院看護局のユニフィケーション事業協議会メンバーの3人でした。研修参加者も1回目と同じメンバーで、県立中央病院の臨床経験5年目以上の看護師・助産師9名でした。2グループに分かれて事例共有を40分程度、看護の意味を考え臨床知にしていく作業30分程度で行いました。1グループは、救急外来に来院の患者で、入院治療が必要と判断され、救急外来から病室に案内をする際に、病院への不信感を口にして入院に納得されず、家族の説得で入院に納得された事例でした。「一人ひとり顔が違うように、病気に対しどのように向き合うかも個々で異なるため、できるだけ個々の意思を尊重したいという思いで傾聴したこと」から『患者の意思に寄り添った看護』と言語化しました。2グループは何度も入退院を繰り返している患者で、原因がわからないが、嘔気があり食事が食べられない事例で、看護師が疑問に思い他の看護師に相談し、医師とも協議して消化器科で胃カメラを受けられ、検査直後より食べられるようになった事例でした。患者の苦痛に対し、医師から様子観察と指示があっても、そのままにしておけない看護師の行動があったことから『責任感が働いた、ほっとけない私の看護』と言語化しました。
 2回目の研修でもあり、活発に意見交換を行うことができました。梶谷教授のファシリテーションを受けながら、看護師の行動の根拠などについて語り合い、実践された看護の意味づけをしていく中で、普段、何気なく行っていることにも意味があり、看護の深さを再認識することができました。参加者からは、「事例を通して、いろいろな視点で看護を考えることができることを実感した」という意見や、事例提供者もモチベーションアップにもつながり満足度の高い研修となりました。
看護連携型ユニフィケーション事業 学習会を開催しました